サーバー移転について考える(2004-11-28)

動機と現状

コスト削減と、環境を改善したいという二つの点が動機。まず、移転前の私の状況を簡単におさらい。

私が、インターネット接続を始めたのが、1997年。最初は、今はOCNに吸収合併された「ドリームネット」というISPと契約した。現在も余り状況は変わっていないと思いますが、プロバイダ選択は困難な作業で、ここを選んだ理由は、アップルのOSに付属していたスターターキットというCD-ROMに紹介されていたから。従量課金、モデムを使ったアナログ接続で、多分ネットスケープ3を使っていた様に記憶している。

プロバイダ選び、ご参考まで、日本インターネットサービスプロバイダ協会の資料

ネットに接続すると、電話が繋がらなくなると云う困った状況を改善するために、転居に伴い、ISDNを導入。当時は、通信費・接続料で月に数万円、という話は珍しくなかったのだが、ドリームネットの契約を従量課金から、接続無制限に切り替え、フレッツISDNサービス開始に伴い、直ちに申し込み、先日までそのサービスを使い続けていました。ウエブサイト開設は、ドリームネットの無料サーバースペース(4MB)で開始しました。その後、ネット上で知り合った人から、リンククラブを紹介され、無料サーバースペース75MB(当時、現在は100MB)が大変魅力に感じて、契約。メールアドレスを残すために、ドリームネットとの契約は、従量課金に格下げし、現在も続いています。(合併に伴い、現在はOCNとの契約となっている)

入居しているアパートに、有線ブロードネットワークの光ファイバが導入されることとなり、プロバイダ料金込みでフレッツISDNより格安ということで、先日、有線ブロードネットワークのVSDLサービスを導入。サーバー移転直前の状況をまとめると、

OCNドリームネット
月に5時間までの定額ダイアルアップ接続(それ以上は従量課金)
メールサービス(私と妻の二人分)
無料サーバースペース(確か、10MB、便利に使っている)
月額700円ほど(クレジット決済)
有線ブロードネットワーク
VSDL回線とネット接続サービス(ダイアルアップ接続も可)
無料サーバースペース(20MB)
メールアドレスひとつ(全く使っていない)
月額2980円(クレジット決済)
リンククラブ
ADSL不可の無制限ネット接続サービス
メールアカウントひとつ(ほとんど使っていない、リンククラブからダイレクトメールが来る)
サーバースペース(100MB:主に使っていたサーバー)
月額およそ2000円(1年分一括、銀行引き落とし)

有線ブロードネットワークのサービスを導入して一月余りになるが、接続に関するトラブルはない。公称100Mbpsとあるが、実際には調子の良い時で20Mbps程度である。無制限ネット接続サービスがダブり、リンククラブはサーバーを利用しているだけ。コストが月に1890円(実際には、年会費3480円とインターネット接続サービス1600円x12=22680円を年一括前払い)であるから、これより安いサーバーが見つかれば、もはやリンククラブと契約を続ける意味がない。次の契約更新(11月末)までに決心しなくてはならない状況だった。

サーバー移転すべきでない理由

安ければよい、と云うわけではない、と云うことは、リンククラブのサーバーを使っていて身に滲みた。この一年ほどはトラブルが無かったが、以前は、頻繁に落ちていたし、極めて動作が重かった。ある程度評判を調べて、信頼できるところ、と考えた。信頼するためには、どれくらいのコストを負担する必要があるのか、その相場も分からない。

コストとより良い環境という二つのファクターのバランスを取らなくてはならない。そして、それ以前に、私は安易にサーバー移転するべきではないと考える理由があった。

コストやら、自身の環境やら、そういった自分の都合で、自らの意志でウエブ上に陳列したコンテンツを勝手に削除することになるからだ。やるにしても、慎重に行わなくてはならないだろう。この点を十分に考慮し、作業は進めるべきであるし、ルールに則ったやり方を模索することにした。その点についてはあとで述べることになるだろう。

一方、自分以外の都合でサーバー移転せざるを得ない状況もある。私もドリームネットのサーバーを二度、プロバイダ側の都合で移転させられている。そういった事態に対処するための手段として、独自ドメイン取得。どうせURIを換えなくてはならないのなら、同時に独自ドメイン取得に踏み切ろうと思った。これに関しては、以前にも触れたが、リソースに触発された。

というわけで、11月末の期限を前に、悶々としていたのだが、どうせ移転するなら早いほうがよい。独自ドメイン取得は避けて通れないだろうと思い、作業を開始した。まずはサーバー選びである。正直に告白すると、レンタルサーバーと独自ドメイン取得のコストを知って、一気に決心が付いた。結局は、コスト計算が大きく後押ししたのだ。