テレビで、火垂るの墓をやっていました。録画して、こども達と見ました。

お姉ちゃん達

夙川の東岸

とぼとぼと歩くタンタン

夙川の西岸

改めて、申し上げるまでもないかもしれませんが、野坂昭如氏の小説をスタジオジブリがアニメ映画化したもの。舞台は、戦争末期の西宮市。映画の中に、見覚えのある景色がいくつも出てきます。清太と節子が遊ぶ海岸は、間違いなく夙川河口の香櫨園浜辺りです。母が入院していた回生病院は、今でも当時の建物が残っています。

素晴らしい景色なのです。4年前、我が家が西宮に引っ越してくるときに、映画の舞台になっていることは知らず、回生病院から見た香櫨園浜の夕暮れの美しさに惚れ込み、夙川沿いに住まいを決めたのです。夙川沿いの遊歩道と夙川の佇まいは、今もって、私たちがここに住み続ける大きな動機であり続けています。

鮮やかな夕日は、残暑のボルテージを上げています。息子が不機嫌な土曜の夕方、以前、4年前に良くそうしていたように、私は息子を連れて散歩に出かけることにしました。勿論、姉たちもついてきて、4人全員を引き連れて夙川沿いへ。香櫨園の駅前の橋を渡り、東岸へ、オアシスロードと名付けられた川沿いの遊歩道を川上に向かって歩き、2号線の夙川橋からJRの鉄橋を眺め、川の西岸を歩いて家に戻りました。気配はもう秋で、セミは元気が無くなってきていて、クマゼミよりアブラゼミが目につきます。

遊歩道は、犬を散歩させる人たち、暑い中ジョギングに汗を流す人たちが行き交います。エリポンはセミのぬけがらを拾って持って帰りました。タンタンは散歩中の犬を見つけては寄り道をしています。ここを住まいに選んで良かったと思うのです。僅か30分ほどの散歩ですが、充実したひととき。

映画の方は、戦争末期の混乱の中で、家族を失い、ひとりぼっちになる少年。戦争のもたらす悲劇。昔はこの辺りにもホタルが居たんでしょうねえ。雲の上からコンピュータにコントロールされてボタンを押す人たちに、戦争の悲惨さはきっと判らない。勿論私にも判りません。戦争を知る人が少なくなっていくことに、いくらかの危惧を覚えたのでした。


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